土地・不動産の名義変更
土地・建物の名義変更の第一ステップは土地・建物を調べることです。
土地・建物の情報は登記簿に記載されており、そこに土地・建物の所有者や担保などの情報が記載されています。
登記簿の管理は法務局で行われておりますので、確認のため訪れるとよいでしょう。
登記簿を確認後、不動産の所有者となっている被相続人の名義を相続人名義に変えなければなりません。
土地・建物の名義変更の流れ
以下で土地・建物の名義変更の手続きを解説していきます。
まずは変更までの大きな流れを確認しましょう。
名義変更の流れ
①遺産分割協議を行い、相続財産の分け方を遺産分割協議書に記載
②不動産登記簿の変更に必要な書類の収集する
③資料に従って登記申請書の作成する
④法務局へ提出して登記を申請して名義変更は完了!
各手続きの解説
①に関しては遺産分割協議で解説していますので、割愛します。
②登記に必要な書類の収集
登記に必要な書類は、どのように遺産分割をしたかによって変わってきます。
遺産分割協議書の記載内容に従って収集します。
③登記申請書の作成
登記簿の記載は複雑なため、一般の方にとっては難しいと思われます。
法務局でも教えてはくれますが、当事務所でも無料相談を承っておりますのでお気軽にご相談ください。
④法務局へ登記の申請
必要書類の収集、登記申請書の記載が完了したら、それら書類をひとまとめにして、該当の不動産を管轄している法務局に登記の申請をします。
以上、土地・建物の名義変更に関して説明してきましたが名義を変更しないで発生するトラブルもありますので、極力早期の名義変更の手続きを行うことをおすすめします。
預貯金の名義変更
亡くなった方(被相続人)の銀行口座はどうなるか、皆さんはご存知でしょうか。
金融機関が被相続人の死亡を確認したら、被相続人名義の預貯金口座は凍結となります。
預貯金は被相続人にとっては相続財産です。
一部の相続人が勝手に預貯金を引き出すと、遺言書通りに遺産分割が行われない可能性があります。
それらを防ぐために金融機関は一旦口座をストップさせます。
凍結を解除するための方法は、
○相続財産を分割する前
○相続財産を分割した後
この2パターンによって異なります。
相続財産を分割する前の場合
遺産分割の前の場合には、以下の書類を金融機関に提出してください。
①金融機関所定の払い戻し請求書
②相続人全員の印鑑証明書
③相続人全員の現在の戸籍謄本
④被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までのものすべて)
⑤被相続人の預金通帳
⑥被相続人の届出印
その他、金融機関が指定してくる書類等もあります。
相続財産を分割した後の場合
「遺産分割協議に基づく場合」「調停・審判に基づく場合」「遺言書に基づく場合」の3パターンがあります。
遺産分割協議に基づく場合
基本的に遺産分割前と変わりませんが+遺産分割協議書の提出が求められます。
① 金融機関所定の払い戻し請求書
② 相続人全員の印鑑証明書
③ 相続人全員の現在の戸籍謄本
④ 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までのものすべて)
⑤ 被相続人の預金通帳と届出印
⑥ 遺産分割協議書(相続人全員が実印で押印)
調停・審判に基づく場合
調停・審判の場合、家庭裁判所関連の書類の提出が求められます。
① 家庭裁判所の調停調書謄本、審判書謄本
② 相続人の戸籍謄本
③ 相続人の印鑑証明書
④ 被相続人の預金通帳
⑤ 被相続人の届出印
遺言書に基づく場合
遺言書に基づく場合は遺言書が必須となります。
① 遺言書 (コピー可)
② 被相続人の除籍謄本
③ 被相続人の預金通帳と届出印
④ 相続人の印鑑証明書
以上が預貯金の名義変更です。わからない点等は当事務所までお気軽にご相談ください。
車の名義変更
亡くなられた方の車の名義変更をする場合には、遺産分割協議にて誰が相続するかを確定しなければなりません。
誰が相続するかを確定したら、その協議内容を記載した遺産分割協議書を持って名義変更することになります。
名義変更には、
・印鑑証明書
・委任状
・自動車検査証
・申請書
・手数料納付書
・自動車税申告書
などが必要です。
特に除籍謄本は、相続人全員分を集める必要があります。
なお、相続人以外に譲った際の名義変更に関してですが、直接その方の名義に変更をすることができません。
一度相続人の方に名義変更し、その後で相続人以外の方が名義変更をするという2ステップを踏まなければいけません。
この点は、普通の車の名義変更よりも手間がかかってしまいます。